娯楽と言っても・・・・・、
旅行なんて家族で行く事はなく、唯一の旅行と言えば、お袋と弟の3人で参加した年に一度の育成会主催の町内旅行に数回だけでした。
親父・お袋は原付バイクの免許しかなく、その原付バイクは一台。行くための費用も手段もなかった訳です。
親父と一緒に何処かへ行ったというのは、バイクの後に乗って、川原に行ったり、山へくわがた虫を採りに行ったりと、そのくらいの記憶しかありません。
原付バイク。昔も今も2ケツ(二人乗り)は違反です。親父もそれは認識していたはず。
こんなエピソードがありました。
くわがた採りに山へ行った帰り道、いつもは全開でスピードを出している真っ直ぐな道でした。
親父は突然スピードを落とし、止まるのです。
そして「降りて、その脇道を歩って先に行ってろ!」と・・・
警察が検問していたのです。
でも、すぐに私を迎えに来ました。本当にすぐです。
家に帰ると警察官は「子供が可愛そうだから早く乗っけて帰れ!」と罰金も何もなく、許してくれたそうです。
遊園地へ行くとか旅行へ行くとか娯楽というのは、家族全員で経験したのは一度もありませんでした。