親父の親父、つまり私の爺さん
親父が五歳の時、亡くなったそうだ。
昭和十年の事だったそうだ。
死因は不明。
爺さんの名前は、田中義二
名前からして次男と予想される。
出身は、山形の方と伝えられているそうだが詳細は不明。
ちなみに、恋愛結婚だったそうだ。
何処で知り合ったのか何故足利で暮らす事になったのか?
親父兄弟は小さな時から片親だった訳で婆さんも大変だったろうに…
親父は中学も行けずに働いたと言っていたし…
で、私の姓は、川島
何故、姓が違うのか?
婆さんが爺さんと死別後、結婚前の姓に戻したそうだ。
何故戻したのか、婆さんしか知らないが、本来なら「田中」が私の姓になる。
墓石に刻まれている名前は、義二が最初で、それ以上の事は、今や呆けてしまった親父から聞き出す事は困難である。
私が生まれた時は、既に婆さんは亡くなっていたし、爺さんが亡くなった時の親父は五歳だった訳で、今、仮に呆けていなくても親父は爺さんの記憶が薄いと予想出来る。
現に、親戚は親父の母がたしか知らないし爺さんの話は聞いた事がない。
爺さんの写真すら見た事がない。
私のルーツは、ここで終わりか!?
せめて爺さんの生家や本家くらい知りたいものだが、これ以上、調べる事、知る事は不可能なのだろうか?
戸籍から辿る…辿れればよいが…
長男としての私
呆けてしまった長男としての親父
親父兄弟は亡くなったし、私もこの歳になると、今まで興味がなかったが最近自分のルーツが気になって仕方がない。